東京都美術館

東京都美術館は、前川國男設計によって竣工された上野恩賜公園にある美術館で、(リニューアル前の)建物が築30年以上を経過し、施設および設備の老朽化が進んだことから、「前川建築の継承と保存」の方針のもと、約2年間の大規模改修工事を経て、2012年4月1日にリニューアルオープンしました。
パルコスペースシステムズでは、改修工事において、インフォメーション・カフェなどのカウンター工事や、施設正面・北口への屋外デジタルサイネージの導入などを担当し、歴史的公共建築物のリニューアルに貢献いたしました。

【特注リターン式コインロッカー】
スチールの表面を焼付塗装した後に色を塗り重ねることで陰影をつけ、奥行き感を増してゆく塗装をご提案。ツマミは真鍮の無垢材を使用することによって、外壁と同一のレンガタイルを使用している背面の壁と雰囲気を統一いたしました。

【正面　総合案内デジタルサイネージ】
完全屋外に設置するサイネージは諸条件が厳しく、国内メーカーではあまり実績がなかったため、商業施設の屋外内照式の大型看板の雨仕舞や耐候性の技術を使用し、サイネージを納める筺体を製作し、内部のLED表示盤は駅舎などの半屋外の機器と同一のものを採用。
また、筺体で室内環境を実現させるべく、背面のメンテナンス用扉に電子クーラーを取り付けただけでなく、サイン全体を機能的に美しくみせるため、内部の機器との取り合いや配線など、細心の注意を払い、質感を出すため、案内盤全体としては耐候性鋼を使用いたしました。